遡るとその前日のTRM。息子の不甲斐ないプレーに私が久々に憤慨。
サイドMFで出場しておきながら攻める意識が不足。
サイドへ開くのが遅い、前のスペースは突かない、敵への寄せも遅い、ただクロスを蹴るに終始してドリブル勝負は一切しない、リスタート時にはサイドDFよりも下がる、周りなんか見えちゃいない、etc、etc...
技術不足云々ではなく、気持ちの面で負けている。帰りの車の中では私の怒号が鳴りやまず。。。
というのも、翌日のカップ戦は強豪が集まる貴重な機会。
これに出場できるかどうかで、得られる経験値はだいぶ違う。
そのメンバー入りができるかどうかの瀬戸際のプレーにしては、余りにもひど過ぎた。
その日の晩は、「明日ろくなプレーが出来なければ上に行ける見込みはない。チームを辞めて遊びで楽しいサッカーに行かせる」と言って寝かせた。
そんな状況で迎えた翌日のカップ戦。
当日は主力メンバーの一人が体調不良で欠場したこともあって、第一試合は何とかスタメン出場。
前日の説教が多少は効いたものの、まだ物足りないプレー。前半で下げられる。
次の試合が最も出たい試合だったが、ベンチを温めることとなる。
前日、当日の出来からして仕方なし。
こんな状態で大会が進んだが、最終戦でもう一回チャンスをもらう。
組合せにも恵まれて、相手は遠くからいらっしゃった強豪チーム。是非とも挽回したいところ。
この試合で、息子はようやく気持ちの入ったプレーを見せる。
お世辞にも上手いと言えるサッカーではなかったが、相手陣内での寄せも早く、簡単に前へは蹴らせない。
数少ないながらも、拾ったボールなどは相手のプレッシャーに負けずに味方につなげた。(その内の1本は先制点の起点となるパス。)
後でチームのコーチに聞くと、足の止まった選手から変えようと思っていたが、最後まで集中して走っていたので、接戦だったし変えられなかった、とのこと。
コーチのコメントの通りで、私が見てても合格点をあげられる試合だった。チームの好成績にも貢献できたと言って良い。
結局、技術ばっかりどんなに練習しても、気持ちで勝てなければチャンスをもらえないということ。
強豪チームを相手に最後まで集中して走り続けられたことは、どんな練習でも得られない経験値。何とかこの日の目的は達成できた。
「ディフェンスに最も必要なもの
それは技術ではなく気持ちーーー
そう確信させるような湘北のディフェンスだった」
(スラムダンクより)